酒井宏樹、「一対一」を語る!海外移籍についての深い考え、W杯への想いなどをロングインタビューで応える
【インタビュー】酒井宏樹が語るマルセイユでの成長、W杯への想い、そして未来とは(前編)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180516-00758273-soccerk-socc

フランスのサッカーファンで、マルセイユのDFサカイを知らない人はいない。昨シーズンは入団初年度にして、フィールドプレーヤーでナンバーワンの出場時間を記録。2年目の今シーズンは、負傷者が多発した左サイドバックも任されるなど、リュディ・ガルシア監督から絶大な信頼を受け、酒井宏樹はフランスで最もプレッシャーが厳しいと言われるこのクラブで、たくましく“マルセイユ戦士”として成長を続けている。
ロシア・ワールドカップ開幕を2カ月後に控えたこの日は、奇しくもヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任が発表された翌日だった。
ちょっと複雑な思いを胸に約束の場所に現れた酒井は、このタイミングに戸惑いつつも、いつもながら誠実に、率直な思いを語ってくれた。(編集部注:インタビューは2018年4月10日に実施)
インタビュー・文=小川由紀子
写真=小川由紀子、ゲッティ イメージズ
■マルセイユで気づいた「一対一」の本当の意味
――W杯のグループリーグで日本が対戦する相手は、サイドアタッカーが強いチームが多いです。日頃から速くて強いサイドアタッカーを相手にプレーしている酒井選手は自信があるのでは?
予測はしやすいですね。今でも自信はありませんけど。
――自信はないと言いつつも、マルセイユに入団する2年前と比べて手ごたえはあるのではないでしょうか。
少しずつ変わってきているのは自分でも感じます。移籍した当初はあっぷあっぷでしたし、常に全力で走っていないといけないという感じでやっていました。でも、今シーズンの途中から、プレーや走る速度をかなり下げてみたんです。もちろん判断は速く。
それによって、味方との距離感やFWとの関係がうまくいくようになりました。細かく「タタタタ」と運ぶより、「ポン、ポン、ポン」とやったほうが、(受け手にとって)出てくるタイミングが読みやすいようで、変えてみたら結構うまくいくようになったんです。特に守備の時は、連係も含めて、90分の中でかなり心の乱れがなくなってきました。どんなに悪い状況の中でも、落ち着いてプレーできるようになりましたね。
――2年目は周りとの連係も取れてきて、自分のプレーをよりコントロールできるようになってきたと。
そうですね。でも、もっとコントロールできるようになれば、右サイドが常に安定している状況に持ち込めると思う。チームに安心を与えられるといいですよね。
――監督との相性は選手にとってすごく大事だと思います。昨シーズンの途中からリュディ・ガルシア監督に代わったことは、酒井選手にとって大きかったのではないでしょうか。
すごく大きいですね。出会ったことのないサッカーをするガルシア監督はすごく新鮮でした。
――というと?
より細かいですし、常に考えさせてくれる人だと思いました。サッカーはボールを持っている時に自分のプレーをすればいいと思っていたんですが、ボールを持っていない時のほうが90パーセント大事で、残りの10パーセントはそのさらに前に勝負が決まっているんだということを知りました。ボールが(自分のところに)来た時にはもう勝負は決まっていて、その前の駆け引きに負けていれば、その後の一対一は地獄……。止められない一対一になってしまうんです。チャレンジできる一対一か、負けないための一対一をするのか、というのはまったく別のものですね。
――それはどこでボールを受けるかということですか?
守備でも攻撃でも、ボールをもらう場所を含めて準備が大事ですね。攻撃の時に良い状態でパスをもらえるということは、その前の予備動作が良かったということ。スペースをうまく使えていて、かつ味方とうまくスペースを共有しているという証拠です。逆に、守備で取り切れなかったという時は、その前の動作がうまくいっていなかったということ。一対一で抜かれるという状況は、その前ですでに一対一で抜かれる状況を作らせてしまっているんですよね。
――ポジショニングや間合いがよくなったな、と見ていて感じるのは、そういう指導があったからなんですね。
間合いに関しては味方との連係ですね。僕が相手の近くにいられるのは、味方のプレッシャーや後ろからのカバーがあるからです。それがうまくいってないと間合いを開けざるを得なくなる。そうなってしまうと、ボールを持たれた時に前を向かせてしまうし、良い間合いで相手に仕掛けられてしまうので、うまく(相手からボールを)取れる確率は2、30パーセントになってしまう。だけど、自分がうまく間合いを取れている時は、7、80パーセントの確率でボールを自分のものにできるし、それをまた味方に提供できる。それはものすごく大きな違いだと思います。
――味方との連係で抜かれることがかなり減ったという点には、相当手応えがあるのでは?
そうですね。味方の選手も、守備の連係部分では信頼してくれています。(相手に)さぼってほしくないと思ったら、自分はさぼったら絶対にダメなんですよね。自分の姿勢を見せた上で、「さぼってほしくない」と言えば相手に通じると思っています。
――そういう意識を強く持てるようになったのも、ガルシア監督の指導の影響が大きいと感じますか?
そう思います。ハノーファー時代のカウンターを受ける時の自分の姿勢やポジショニングは、今見返したとしたら「ひどい!」と思います。だから、あえては見ないですけど!(笑) 多分、(いるべき位置が)全然違う。サッカーでは1メートルがすっごく大きな差なんですよ。でも当時は、3メートルくらいいるべき位置が違っていたと思います。そこに気づけたことはすごく大きかったですね。
最近よく使われる「デュエル」も、最初は一対一のことだけだと思っていたんです。直訳したら、「球際のせめぎ合い」という感じですから。でも、実際は「ボールを取り切る」という作業のことを表現していると思うんです。「一対一で勝負する」という感覚では、アフリカ系やフランスリーグのドリブルがうまい選手に対して絶対に勝てない。取り切る方法は何十通りもあって、その精度を高めることが大事だと気づきました。
――一対一の認識自体が違っていた?
そうです。今は一対一になる前から一対一だという意識です。実際に一対一になった状況では、もう負けています。
――確実に自分が有利に立てる場所で一対一になるように、手前のアクションから持っていくこということでしょうか?
はい。もちろん、それが失敗することもあります。人数が足りていると思って前に出たら、実は足りていなくて、危険な場面に陥るとか。でも、「何でこんな状況になったんだ」と原因がきちんと分かるから、次はもっと周りをしっかり見て、何人残っているというのをしっかり確認した上でポジションにつかないといけない、という修正ができるんですよね。
――日本でプレーしていた時は、どちらかと言うと、豪快なオーバーラップやその後の精度の高いクロスなど、攻撃参加の部分で評価の高いサイドバックという印象でした。
攻撃的なサイドバックと言われていたのは柏レイソルの時だけですね。ドイツに行って、自分は特別なことを攻撃でできる選手ではないと分かりましたし、フランスに来てなおさらですね。モナコの(ジブリル)シディベや、チームメイトのブナ(サール)を見ていると、「こういう選手が攻撃的サイドバックなんだな」と思います。
――昨シーズンの終わりにガルシア監督に「ヒロキの課題は?」と聞くと、「ゴールだ」と即答され、「ディフェンダーなのに?」と驚きました。
それは捉え方であって、ゴールというよりは、ゴールに直結するプレーやゴールに絡む回数を増やしていけ、という意味なんだと思います。まあ、ゴールは決めたいですけどね(笑)。
――酒井選手のプレーは「入魂!」というか、いつも気持ちが入っていると感じます。
僕としては、まず自分が見せないと、自分の注文に応えてはくれないという思いがあるので。ましてや僕は、遠く彼方のアジアから来ているわけで、その選手が何もしていないのに偉そうなことだけを言っていても、それに相手が応えてくれるわけはないですしね。まずは自分が100パーセント以上のものをちゃんと提供した上で、70パーセントくらいのものをやってくれ、ということを彼らに求めるのはまったく問題ないと思う。彼らもしっかり聞いてくれるから、70パーセントでも応えてくれれば、あとは自分でやるっていうくらいのスタンスでやれれば、僕も全然ストレスにならない。
でも実際、マルセイユの選手たちはきちんと100パーセントで応えてくれるんです。僕がそういうキャラクターだというのを分かってくれるので、誰と組んでもちゃんとやってくれる。フロー(トーバン)も「守備は嫌い」と言っているけれど、彼は彼できちんとやってくれているのが分かります。
――お話を聞いていると、このチームが大好きだということが伝わってきます。
好きですね。僕を拾ってくれたチームであり、成長させてくれたチームだと思っています。技術面が上がったとはまったく思っていないですけど、精神面や覚悟の部分で成長させてくれたチームです。
――覚悟とは?
プレッシャーに対する整え方ですね。このとんでもないプレッシャーに。
――やはり、マルセイユのプレッシャーはとんでもない?(笑)
すごいですね。0−0で満足している人はいない。ファンや記者はもちろん、今日もガソリンスタンドに洗車に行ったら、「勝てなかったな……」と。街の人は勝敗に左右されているので、負けた試合の後は外を歩けないですよ。この街の人たちに嫌われてしまうと、もう一度好きになってもらうには、かなりの時間がかかる。僕は家族がいるので、子どもと妻がしっかり生活できるように自分が良いプレーをしないといけない。そう思うと1試合、1試合、気が抜けない試合になります。
【インタビュー】酒井宏樹が語るマルセイユでの成長、W杯への想い、そして未来とは(後編)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180516-00758277-soccerk-socc
■マルセイユで自分をふるいにかけてみたかった
――以前、「日本からハノーファーに行った時、ゼロに落ちた」と言っていました。マルセイユに来たことで、そこからどのように変化したと思いますか?
ドイツでの4年間があったからこそ、ここで良いスタートが切れたと思います。ドイツに行った時は、「うまい」の基準が違うことに衝撃を受けました。ドイツに行っても「僕は意外と足元はうまいほうなんじゃないかな」くらいに思っていたんです。実際、練習でも「僕でもちょっとうまいくらいかな」と思っていました。でも、試合に入るとチームへの貢献度がみんな違うんです。そこで「あ、うまいという基準が違っていたんだな」と気づきました。
サッカーがうまいのか、ボールの扱いがうまいのか。これは別もので、サッカーがうまい選手たちがハノーファーにはたくさんいました。特に1年目はヨーロッパリーグにも出ていたので、チーム全体のレベルがすごく高かった。そのことがすごく衝撃的で、だから「(自分は)ゼロだ……」と。
――なるほど。サッカーがうまいとは、全体の中で自分がどう動くかということだったと。
そうです。あとは自分を表現するのがうまいですね。自分の長所を出すのがうまいと思いました。
――それはカルチャーの違いもありそうですね。
カルチャーショックはそこでしたね。ご飯や生活の部分は何でもよくって。みんな、選手としてぶつかる壁はそこだと思います。表現の仕方が分からないというか。何が評価基準なのか分からないというのは(壁に)ぶつかる原因の一つだと思います。自分よりうまくない選手なのに、監督は彼を使う。その意味を自分なりにどう解釈して、監督に認められるようにするかが大事だと思います。僕はその4年があったから、マルセイユではうまくいったんだと思いますね。マルセイユは、みんなボールの扱いがめちゃくちゃうまいので、逆に言えば、自分の評価される点が見つけやすかったです。
――それが先ほどの「ボールを持っていない時のプレー」ということですね。
試合に入った時に、「大きい存在だな」と思わせることができたら、自分は試合に出続けることができると思ってやっていました。
――それはつまり、酒井選手が気づいた「自分の見せていきたい部分」と、監督が「指導したい部分」がうまい具合にカチッとはまったということでは?
それは運ですけどね。うまい選手なんてマルセイユにはいっぱいいる。マルセイユ、リヨン、モナコ、パリSGなどはタレントの宝庫ですから。僕がそのタレント力で勝負するとなった時、仮に自分が彼らよりうまかったとしても、「日本人」ということで残念ながら評価は多少薄くなる。だから活躍するのであれば、彼ら以上のことをやらなくてはいけないし、彼らが持っていないところで特別感を持ってもらえるようにしないといけない。サービス業みたいですよね(笑)。提供していくこと。チームにとって必要なことを監督にプレゼンできるかが大事だと思います。
それを見つけたら、あとは見失わないで、それに対して100パーセント自信を持ってやっていければ、周りも「ああ、こういうプレースタイルなんだな」と思ってくれる。そういう意味で、ドイツでの4年間はとても大事でした。フランスでは評価もゼロだし、国が変わったことでチームに貢献する仕方もゼロになる。「また探し出さないと」という感覚を味わっているなあと、最初は思いました。そこから自分が思っているとおりのプレーをできるまで、どれくらいかかるんだろうかと。
――マルセイユへの移籍は酒井選手のキャリアにとって、とても良い選択だったようですね。
良かったですし、「なんとしてもここで成功したい」という強い気持ちで入りました。悔いがあるとすれば、ハノーファーをもっと好きになれなかったこと。「1年目からハノーファーでプレーしたかった」という思いでやりたかったし、そういうクラブに移籍するべきだったと思います。
ハノーファーに移籍したのなら、ハノーファーがベストだと思ってやるべきだった。僕は移籍する時、「ハノーファーより良いクラブに行く」、「ここだったら試合に出られるだろう」という意識で行きました。でも、そこが大きな間違いだったと思います。移籍が間違いだったのではなくて、自分の考えが間違いだった。
今もステップアップという考えがあるにはありますが、奥底に沈んでいるものですね。ここで本当に良いプレーをしないと、僕のキャリアは終わってしまうし、良いプレーができれば、僕のキャリアは続いていく。そこの瀬戸際だと思ってハノーファーからマルセイユに来ました。僕、自分をふるいにかけてみたかったんです。ヨーロッパに残れる人なのか、もう日本に帰って、リアルに現実を見てやっていったほうがいいのか。
――ここで自分を試そうと?
無理だったら1年で帰ろうと思っていました。僕はもともとヨーロッパにしがみつきたいタイプではない。海外での生活も好きですけど、将来ずっと海外で生活するのかと言われたら違う。でも、サッカーのレベルが高いのは間違いなくこちらなので、サッカー選手としては海外でやりたいという気持ちがありました。マルセイユのようなプレッシャーがある、良い選手は入ってくる、という名門でなければ、僕は移籍をせずに日本に帰ると決めていました。
――そんな思いで入ったこのクラブで、今は手応えを得ながらプレーしています。酒井選手には、その先も見えていますか?
実際にオファーが来て、「ここでやりたい」と思えるクラブがあるのであれば挑戦してみたいですけど、果たしてここ以上に自分が満足できるチームが今あるのかと言われたら、かなり少ないと思いますけどね(満面の笑み)。
――それほどマルセイユで充実しているんですね。
チームとしても、人としても、街としても、ここでサッカーをすることがすごく面白い。それを失ってでも他リーグの中位のチームとかに行きたいというような気持ちはないですね。もちろん仕事なので、信じられないような、今の倍くらいのオファーなどが来たら考えますけど、今はレベルが高いチームで、選手一人ひとりが自信を持てているようなチームでプレーしていたいと思います。
――これで来シーズン、チャンピオンズリーグに行けたら最高ですね。
チャンピオンズリーグはやっぱり夢ですね。移籍する可能性があるとしたら、そこだけです。だからマルセイユの人達を気に入っている間は、移籍はないと思います。
■僕はW杯、CL、ELで戦うために海外に出た
――ワールドカップも迫ってきました。今の心境は?
今やるべきことは、1試合、1試合、クラブで質の良いプレーをするだけ。クラブでの活動が終わってから、代表のことを考えるべきだと思います。僕たち選手はただ、自分のコンディションを高め続けるだけなので。
――4年前のワールドカップにも帯同していますが、その時と思いは違いますか?
(主力)選手として行くかどうかの違いはありますよね。今回は少なからずやるべきことはあると思います。でも、自分が中心だといった気持ちはまったくないですし、サイドバックのポジションが中心になっては絶対にいけないので、一つの歯車になるべく臨みたいです。チームがうまくいくための一つのピースになる。右サイドバックのポジションががっちりはまれば、そこがチームとして揺れることはないと思う。どんな状況でも安定したパフォーマンスを続けられるようにやるだけです。
いつも言っていますが、僕はクラブチームが最優先です。でも、ワールドカップで結果を出すことが小さい頃からの夢だというのは間違いないです。4年に一度の大会で、そこに巡り会えるのは大きな運もありますから。
――普段から世界トップレベルの選手と対峙している酒井選手なら、ワールドカップでもそういった選手たちと対等に戦えるのではないかと期待しているのですが。
サッカーはアクシデントがつきもののスポーツなので、(相手を)止められるかどうかはまったく分かりません。もちろん、最大限の努力はしますけれど。でも、そういう期待を持ってもらえるところまで自分を持っていけたのだとしたら、それは自分のプレーが間違っていない証拠ですし、あくまで評価するのは僕ではなく見ている方なので、「止められた」と見えるならいいと思います。
ただ、ネイマールや(キリアン)エムバペと対戦した後、彼らを「止められた」と言ってくれる人がいましたけれど、自分では10回あるうちの2、3回を止めただけで、あとの7、8回は悔しい思いをしている。ここで満足していたら終わってしまうと思うので、それを少しずつ高めていけたら、見ている人の見方も変わってくると思います。
――マッチアップする時に、ビビってしまう相手はいますか?
ビビる相手はいないけれど、ビビるシチュエーションはあります。その試合中ずっとビビっていることはないですけど、「今、ちょっと怖いな」とか、「今日の会場はちょっと怖いな」とか。だからビビらないようなシチュエーションを味方と一緒に作るのが大事ですね。ビビってしまうと一歩が遅くなってしまうので。
――その落ち着いた精神力こそが成長の証かと。
そこの部分はやっぱり大きいんじゃないですかね。僕はもう6年前にプライドを捨て去ったので、何を言われても「はい!」と受け入れられます(笑)。「じゃあ、それ以上のものを見せてやる!」って。俺よりリフティングがうまい高校生なんてきっとたくさんいます。僕よりサッカーがうまい人も。だけど、それでもプレーできているというのは、表現の部分でうまくできているのかもしれないですね。実力はないけれど、チームのキーになっている。そういうところを200パーセント見せられているのかもしれない。でも、やっぱり代表は本当に難しいです。それは思います。
――選ばれし23名ですからね。
それはそうですね。もっと強くなるためには、若いうちから経験することが大事だと感じます。そうでないと競争にもならない。もし、僕がブラジル人だったら代表キャップはゼロです。あれだけ豊富に選手がいるから、うまく競争もできている。親善試合でも「セレソンのために100パーセントやる!」という選手たちばっかりじゃないですか。
今、果たして日本でそういうことが起こっているかと言われたら分からないです。4年前は、僕も(酒井)高徳も、(内田)篤人くんと(長友)佑都くんを見て、「どうにかしてそこにしがみつきたい」という思いでやっていたから、サイドバックとしては良い競争ができていたのかもしれない。そこに(太田)宏介くんだったり、駒野(友一)さんだったりもいたので。今はセンターバックも含めて、そこでみんながすれすれの競争ができているかというのは分からないです。アタッカーは海外に出ている選手も多くて、うまく競争ができていると思うんですけど、それが各ポジションでおこらないとダメだと思います。
――最後に、酒井選手にとってワールドカップとは?
正直、分からないです。実際にピッチに立ったことがないので(笑)。だから、1分でもピッチに立ったら、ワールドカップに出た選手になるので、そこに関してはうれしく思います。僕はワールドカップ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグを戦うために海外に来ている。そうでなかったら僕は日本でやりたいと思うタイプですから。日本のレベルが、チャンピオンズリーグに出られるようなレベルだったら間違いなく海外に来ていないですし、そこまで海外に固執している選手じゃない。ただレベルには、貪欲になってきています。そこだけは固執したいですね。
移籍・レンタル・戦力外「ら」スレPart10376
http://ikura.2ch.sc/test/read.cgi/soccer/1526401596/
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180516-00758273-soccerk-socc

フランスのサッカーファンで、マルセイユのDFサカイを知らない人はいない。昨シーズンは入団初年度にして、フィールドプレーヤーでナンバーワンの出場時間を記録。2年目の今シーズンは、負傷者が多発した左サイドバックも任されるなど、リュディ・ガルシア監督から絶大な信頼を受け、酒井宏樹はフランスで最もプレッシャーが厳しいと言われるこのクラブで、たくましく“マルセイユ戦士”として成長を続けている。
ロシア・ワールドカップ開幕を2カ月後に控えたこの日は、奇しくもヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任が発表された翌日だった。
ちょっと複雑な思いを胸に約束の場所に現れた酒井は、このタイミングに戸惑いつつも、いつもながら誠実に、率直な思いを語ってくれた。(編集部注:インタビューは2018年4月10日に実施)
インタビュー・文=小川由紀子
写真=小川由紀子、ゲッティ イメージズ
■マルセイユで気づいた「一対一」の本当の意味
――W杯のグループリーグで日本が対戦する相手は、サイドアタッカーが強いチームが多いです。日頃から速くて強いサイドアタッカーを相手にプレーしている酒井選手は自信があるのでは?
予測はしやすいですね。今でも自信はありませんけど。
――自信はないと言いつつも、マルセイユに入団する2年前と比べて手ごたえはあるのではないでしょうか。
少しずつ変わってきているのは自分でも感じます。移籍した当初はあっぷあっぷでしたし、常に全力で走っていないといけないという感じでやっていました。でも、今シーズンの途中から、プレーや走る速度をかなり下げてみたんです。もちろん判断は速く。
それによって、味方との距離感やFWとの関係がうまくいくようになりました。細かく「タタタタ」と運ぶより、「ポン、ポン、ポン」とやったほうが、(受け手にとって)出てくるタイミングが読みやすいようで、変えてみたら結構うまくいくようになったんです。特に守備の時は、連係も含めて、90分の中でかなり心の乱れがなくなってきました。どんなに悪い状況の中でも、落ち着いてプレーできるようになりましたね。
――2年目は周りとの連係も取れてきて、自分のプレーをよりコントロールできるようになってきたと。
そうですね。でも、もっとコントロールできるようになれば、右サイドが常に安定している状況に持ち込めると思う。チームに安心を与えられるといいですよね。
――監督との相性は選手にとってすごく大事だと思います。昨シーズンの途中からリュディ・ガルシア監督に代わったことは、酒井選手にとって大きかったのではないでしょうか。
すごく大きいですね。出会ったことのないサッカーをするガルシア監督はすごく新鮮でした。
――というと?
より細かいですし、常に考えさせてくれる人だと思いました。サッカーはボールを持っている時に自分のプレーをすればいいと思っていたんですが、ボールを持っていない時のほうが90パーセント大事で、残りの10パーセントはそのさらに前に勝負が決まっているんだということを知りました。ボールが(自分のところに)来た時にはもう勝負は決まっていて、その前の駆け引きに負けていれば、その後の一対一は地獄……。止められない一対一になってしまうんです。チャレンジできる一対一か、負けないための一対一をするのか、というのはまったく別のものですね。
――それはどこでボールを受けるかということですか?
守備でも攻撃でも、ボールをもらう場所を含めて準備が大事ですね。攻撃の時に良い状態でパスをもらえるということは、その前の予備動作が良かったということ。スペースをうまく使えていて、かつ味方とうまくスペースを共有しているという証拠です。逆に、守備で取り切れなかったという時は、その前の動作がうまくいっていなかったということ。一対一で抜かれるという状況は、その前ですでに一対一で抜かれる状況を作らせてしまっているんですよね。
――ポジショニングや間合いがよくなったな、と見ていて感じるのは、そういう指導があったからなんですね。
間合いに関しては味方との連係ですね。僕が相手の近くにいられるのは、味方のプレッシャーや後ろからのカバーがあるからです。それがうまくいってないと間合いを開けざるを得なくなる。そうなってしまうと、ボールを持たれた時に前を向かせてしまうし、良い間合いで相手に仕掛けられてしまうので、うまく(相手からボールを)取れる確率は2、30パーセントになってしまう。だけど、自分がうまく間合いを取れている時は、7、80パーセントの確率でボールを自分のものにできるし、それをまた味方に提供できる。それはものすごく大きな違いだと思います。
――味方との連係で抜かれることがかなり減ったという点には、相当手応えがあるのでは?
そうですね。味方の選手も、守備の連係部分では信頼してくれています。(相手に)さぼってほしくないと思ったら、自分はさぼったら絶対にダメなんですよね。自分の姿勢を見せた上で、「さぼってほしくない」と言えば相手に通じると思っています。
――そういう意識を強く持てるようになったのも、ガルシア監督の指導の影響が大きいと感じますか?
そう思います。ハノーファー時代のカウンターを受ける時の自分の姿勢やポジショニングは、今見返したとしたら「ひどい!」と思います。だから、あえては見ないですけど!(笑) 多分、(いるべき位置が)全然違う。サッカーでは1メートルがすっごく大きな差なんですよ。でも当時は、3メートルくらいいるべき位置が違っていたと思います。そこに気づけたことはすごく大きかったですね。
最近よく使われる「デュエル」も、最初は一対一のことだけだと思っていたんです。直訳したら、「球際のせめぎ合い」という感じですから。でも、実際は「ボールを取り切る」という作業のことを表現していると思うんです。「一対一で勝負する」という感覚では、アフリカ系やフランスリーグのドリブルがうまい選手に対して絶対に勝てない。取り切る方法は何十通りもあって、その精度を高めることが大事だと気づきました。
――一対一の認識自体が違っていた?
そうです。今は一対一になる前から一対一だという意識です。実際に一対一になった状況では、もう負けています。
――確実に自分が有利に立てる場所で一対一になるように、手前のアクションから持っていくこということでしょうか?
はい。もちろん、それが失敗することもあります。人数が足りていると思って前に出たら、実は足りていなくて、危険な場面に陥るとか。でも、「何でこんな状況になったんだ」と原因がきちんと分かるから、次はもっと周りをしっかり見て、何人残っているというのをしっかり確認した上でポジションにつかないといけない、という修正ができるんですよね。
――日本でプレーしていた時は、どちらかと言うと、豪快なオーバーラップやその後の精度の高いクロスなど、攻撃参加の部分で評価の高いサイドバックという印象でした。
攻撃的なサイドバックと言われていたのは柏レイソルの時だけですね。ドイツに行って、自分は特別なことを攻撃でできる選手ではないと分かりましたし、フランスに来てなおさらですね。モナコの(ジブリル)シディベや、チームメイトのブナ(サール)を見ていると、「こういう選手が攻撃的サイドバックなんだな」と思います。
――昨シーズンの終わりにガルシア監督に「ヒロキの課題は?」と聞くと、「ゴールだ」と即答され、「ディフェンダーなのに?」と驚きました。
それは捉え方であって、ゴールというよりは、ゴールに直結するプレーやゴールに絡む回数を増やしていけ、という意味なんだと思います。まあ、ゴールは決めたいですけどね(笑)。
――酒井選手のプレーは「入魂!」というか、いつも気持ちが入っていると感じます。
僕としては、まず自分が見せないと、自分の注文に応えてはくれないという思いがあるので。ましてや僕は、遠く彼方のアジアから来ているわけで、その選手が何もしていないのに偉そうなことだけを言っていても、それに相手が応えてくれるわけはないですしね。まずは自分が100パーセント以上のものをちゃんと提供した上で、70パーセントくらいのものをやってくれ、ということを彼らに求めるのはまったく問題ないと思う。彼らもしっかり聞いてくれるから、70パーセントでも応えてくれれば、あとは自分でやるっていうくらいのスタンスでやれれば、僕も全然ストレスにならない。
でも実際、マルセイユの選手たちはきちんと100パーセントで応えてくれるんです。僕がそういうキャラクターだというのを分かってくれるので、誰と組んでもちゃんとやってくれる。フロー(トーバン)も「守備は嫌い」と言っているけれど、彼は彼できちんとやってくれているのが分かります。
――お話を聞いていると、このチームが大好きだということが伝わってきます。
好きですね。僕を拾ってくれたチームであり、成長させてくれたチームだと思っています。技術面が上がったとはまったく思っていないですけど、精神面や覚悟の部分で成長させてくれたチームです。
――覚悟とは?
プレッシャーに対する整え方ですね。このとんでもないプレッシャーに。
――やはり、マルセイユのプレッシャーはとんでもない?(笑)
すごいですね。0−0で満足している人はいない。ファンや記者はもちろん、今日もガソリンスタンドに洗車に行ったら、「勝てなかったな……」と。街の人は勝敗に左右されているので、負けた試合の後は外を歩けないですよ。この街の人たちに嫌われてしまうと、もう一度好きになってもらうには、かなりの時間がかかる。僕は家族がいるので、子どもと妻がしっかり生活できるように自分が良いプレーをしないといけない。そう思うと1試合、1試合、気が抜けない試合になります。
【インタビュー】酒井宏樹が語るマルセイユでの成長、W杯への想い、そして未来とは(後編)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180516-00758277-soccerk-socc
■マルセイユで自分をふるいにかけてみたかった
――以前、「日本からハノーファーに行った時、ゼロに落ちた」と言っていました。マルセイユに来たことで、そこからどのように変化したと思いますか?
ドイツでの4年間があったからこそ、ここで良いスタートが切れたと思います。ドイツに行った時は、「うまい」の基準が違うことに衝撃を受けました。ドイツに行っても「僕は意外と足元はうまいほうなんじゃないかな」くらいに思っていたんです。実際、練習でも「僕でもちょっとうまいくらいかな」と思っていました。でも、試合に入るとチームへの貢献度がみんな違うんです。そこで「あ、うまいという基準が違っていたんだな」と気づきました。
サッカーがうまいのか、ボールの扱いがうまいのか。これは別もので、サッカーがうまい選手たちがハノーファーにはたくさんいました。特に1年目はヨーロッパリーグにも出ていたので、チーム全体のレベルがすごく高かった。そのことがすごく衝撃的で、だから「(自分は)ゼロだ……」と。
――なるほど。サッカーがうまいとは、全体の中で自分がどう動くかということだったと。
そうです。あとは自分を表現するのがうまいですね。自分の長所を出すのがうまいと思いました。
――それはカルチャーの違いもありそうですね。
カルチャーショックはそこでしたね。ご飯や生活の部分は何でもよくって。みんな、選手としてぶつかる壁はそこだと思います。表現の仕方が分からないというか。何が評価基準なのか分からないというのは(壁に)ぶつかる原因の一つだと思います。自分よりうまくない選手なのに、監督は彼を使う。その意味を自分なりにどう解釈して、監督に認められるようにするかが大事だと思います。僕はその4年があったから、マルセイユではうまくいったんだと思いますね。マルセイユは、みんなボールの扱いがめちゃくちゃうまいので、逆に言えば、自分の評価される点が見つけやすかったです。
――それが先ほどの「ボールを持っていない時のプレー」ということですね。
試合に入った時に、「大きい存在だな」と思わせることができたら、自分は試合に出続けることができると思ってやっていました。
――それはつまり、酒井選手が気づいた「自分の見せていきたい部分」と、監督が「指導したい部分」がうまい具合にカチッとはまったということでは?
それは運ですけどね。うまい選手なんてマルセイユにはいっぱいいる。マルセイユ、リヨン、モナコ、パリSGなどはタレントの宝庫ですから。僕がそのタレント力で勝負するとなった時、仮に自分が彼らよりうまかったとしても、「日本人」ということで残念ながら評価は多少薄くなる。だから活躍するのであれば、彼ら以上のことをやらなくてはいけないし、彼らが持っていないところで特別感を持ってもらえるようにしないといけない。サービス業みたいですよね(笑)。提供していくこと。チームにとって必要なことを監督にプレゼンできるかが大事だと思います。
それを見つけたら、あとは見失わないで、それに対して100パーセント自信を持ってやっていければ、周りも「ああ、こういうプレースタイルなんだな」と思ってくれる。そういう意味で、ドイツでの4年間はとても大事でした。フランスでは評価もゼロだし、国が変わったことでチームに貢献する仕方もゼロになる。「また探し出さないと」という感覚を味わっているなあと、最初は思いました。そこから自分が思っているとおりのプレーをできるまで、どれくらいかかるんだろうかと。
――マルセイユへの移籍は酒井選手のキャリアにとって、とても良い選択だったようですね。
良かったですし、「なんとしてもここで成功したい」という強い気持ちで入りました。悔いがあるとすれば、ハノーファーをもっと好きになれなかったこと。「1年目からハノーファーでプレーしたかった」という思いでやりたかったし、そういうクラブに移籍するべきだったと思います。
ハノーファーに移籍したのなら、ハノーファーがベストだと思ってやるべきだった。僕は移籍する時、「ハノーファーより良いクラブに行く」、「ここだったら試合に出られるだろう」という意識で行きました。でも、そこが大きな間違いだったと思います。移籍が間違いだったのではなくて、自分の考えが間違いだった。
今もステップアップという考えがあるにはありますが、奥底に沈んでいるものですね。ここで本当に良いプレーをしないと、僕のキャリアは終わってしまうし、良いプレーができれば、僕のキャリアは続いていく。そこの瀬戸際だと思ってハノーファーからマルセイユに来ました。僕、自分をふるいにかけてみたかったんです。ヨーロッパに残れる人なのか、もう日本に帰って、リアルに現実を見てやっていったほうがいいのか。
――ここで自分を試そうと?
無理だったら1年で帰ろうと思っていました。僕はもともとヨーロッパにしがみつきたいタイプではない。海外での生活も好きですけど、将来ずっと海外で生活するのかと言われたら違う。でも、サッカーのレベルが高いのは間違いなくこちらなので、サッカー選手としては海外でやりたいという気持ちがありました。マルセイユのようなプレッシャーがある、良い選手は入ってくる、という名門でなければ、僕は移籍をせずに日本に帰ると決めていました。
――そんな思いで入ったこのクラブで、今は手応えを得ながらプレーしています。酒井選手には、その先も見えていますか?
実際にオファーが来て、「ここでやりたい」と思えるクラブがあるのであれば挑戦してみたいですけど、果たしてここ以上に自分が満足できるチームが今あるのかと言われたら、かなり少ないと思いますけどね(満面の笑み)。
――それほどマルセイユで充実しているんですね。
チームとしても、人としても、街としても、ここでサッカーをすることがすごく面白い。それを失ってでも他リーグの中位のチームとかに行きたいというような気持ちはないですね。もちろん仕事なので、信じられないような、今の倍くらいのオファーなどが来たら考えますけど、今はレベルが高いチームで、選手一人ひとりが自信を持てているようなチームでプレーしていたいと思います。
――これで来シーズン、チャンピオンズリーグに行けたら最高ですね。
チャンピオンズリーグはやっぱり夢ですね。移籍する可能性があるとしたら、そこだけです。だからマルセイユの人達を気に入っている間は、移籍はないと思います。
■僕はW杯、CL、ELで戦うために海外に出た
――ワールドカップも迫ってきました。今の心境は?
今やるべきことは、1試合、1試合、クラブで質の良いプレーをするだけ。クラブでの活動が終わってから、代表のことを考えるべきだと思います。僕たち選手はただ、自分のコンディションを高め続けるだけなので。
――4年前のワールドカップにも帯同していますが、その時と思いは違いますか?
(主力)選手として行くかどうかの違いはありますよね。今回は少なからずやるべきことはあると思います。でも、自分が中心だといった気持ちはまったくないですし、サイドバックのポジションが中心になっては絶対にいけないので、一つの歯車になるべく臨みたいです。チームがうまくいくための一つのピースになる。右サイドバックのポジションががっちりはまれば、そこがチームとして揺れることはないと思う。どんな状況でも安定したパフォーマンスを続けられるようにやるだけです。
いつも言っていますが、僕はクラブチームが最優先です。でも、ワールドカップで結果を出すことが小さい頃からの夢だというのは間違いないです。4年に一度の大会で、そこに巡り会えるのは大きな運もありますから。
――普段から世界トップレベルの選手と対峙している酒井選手なら、ワールドカップでもそういった選手たちと対等に戦えるのではないかと期待しているのですが。
サッカーはアクシデントがつきもののスポーツなので、(相手を)止められるかどうかはまったく分かりません。もちろん、最大限の努力はしますけれど。でも、そういう期待を持ってもらえるところまで自分を持っていけたのだとしたら、それは自分のプレーが間違っていない証拠ですし、あくまで評価するのは僕ではなく見ている方なので、「止められた」と見えるならいいと思います。
ただ、ネイマールや(キリアン)エムバペと対戦した後、彼らを「止められた」と言ってくれる人がいましたけれど、自分では10回あるうちの2、3回を止めただけで、あとの7、8回は悔しい思いをしている。ここで満足していたら終わってしまうと思うので、それを少しずつ高めていけたら、見ている人の見方も変わってくると思います。
――マッチアップする時に、ビビってしまう相手はいますか?
ビビる相手はいないけれど、ビビるシチュエーションはあります。その試合中ずっとビビっていることはないですけど、「今、ちょっと怖いな」とか、「今日の会場はちょっと怖いな」とか。だからビビらないようなシチュエーションを味方と一緒に作るのが大事ですね。ビビってしまうと一歩が遅くなってしまうので。
――その落ち着いた精神力こそが成長の証かと。
そこの部分はやっぱり大きいんじゃないですかね。僕はもう6年前にプライドを捨て去ったので、何を言われても「はい!」と受け入れられます(笑)。「じゃあ、それ以上のものを見せてやる!」って。俺よりリフティングがうまい高校生なんてきっとたくさんいます。僕よりサッカーがうまい人も。だけど、それでもプレーできているというのは、表現の部分でうまくできているのかもしれないですね。実力はないけれど、チームのキーになっている。そういうところを200パーセント見せられているのかもしれない。でも、やっぱり代表は本当に難しいです。それは思います。
――選ばれし23名ですからね。
それはそうですね。もっと強くなるためには、若いうちから経験することが大事だと感じます。そうでないと競争にもならない。もし、僕がブラジル人だったら代表キャップはゼロです。あれだけ豊富に選手がいるから、うまく競争もできている。親善試合でも「セレソンのために100パーセントやる!」という選手たちばっかりじゃないですか。
今、果たして日本でそういうことが起こっているかと言われたら分からないです。4年前は、僕も(酒井)高徳も、(内田)篤人くんと(長友)佑都くんを見て、「どうにかしてそこにしがみつきたい」という思いでやっていたから、サイドバックとしては良い競争ができていたのかもしれない。そこに(太田)宏介くんだったり、駒野(友一)さんだったりもいたので。今はセンターバックも含めて、そこでみんながすれすれの競争ができているかというのは分からないです。アタッカーは海外に出ている選手も多くて、うまく競争ができていると思うんですけど、それが各ポジションでおこらないとダメだと思います。
――最後に、酒井選手にとってワールドカップとは?
正直、分からないです。実際にピッチに立ったことがないので(笑)。だから、1分でもピッチに立ったら、ワールドカップに出た選手になるので、そこに関してはうれしく思います。僕はワールドカップ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグを戦うために海外に来ている。そうでなかったら僕は日本でやりたいと思うタイプですから。日本のレベルが、チャンピオンズリーグに出られるようなレベルだったら間違いなく海外に来ていないですし、そこまで海外に固執している選手じゃない。ただレベルには、貪欲になってきています。そこだけは固執したいですね。
移籍・レンタル・戦力外「ら」スレPart10376
http://ikura.2ch.sc/test/read.cgi/soccer/1526401596/
615: U-名無しさん 2018/05/16(水) 12:10:53.10 ID:g0UaYOji0.net
これらスラーも読んだ方が良いぞ。フランスのサッカー観や日本サッカーに足りないものを示唆してる。
特にサッカーファンの間でもバラバラだったデュエルの解釈を酒井がわかりやすく言ってるわ。
おそらくハリルも頭の中はこんな考えだったんだろう。
【インタビュー】酒井宏樹が語るマルセイユでの成長、W杯への想い、そして未来とは
https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20180516/758273.html (前編)
https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20180516/758277.html (後編)
特にサッカーファンの間でもバラバラだったデュエルの解釈を酒井がわかりやすく言ってるわ。
おそらくハリルも頭の中はこんな考えだったんだろう。
【インタビュー】酒井宏樹が語るマルセイユでの成長、W杯への想い、そして未来とは
https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20180516/758273.html (前編)
https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20180516/758277.html (後編)
747: U-名無しさん 2018/05/16(水) 13:35:58.50 ID:0IDnTu1ld.net
>>615
亀レスだけど良い記事だ
>ハノーファーに移籍したのなら、ハノーファーがベストだと思ってやるべきだった。
僕は移籍する時、「ハノーファーより良いクラブに行く」、「ここだったら試合に出られるだろう」という意識で行きました。
でも、そこが大きな間違いだったと思います。
移籍が間違いだったのではなくて、自分の考えが間違いだった。
これから海外に移籍する選手にはぜひ聞かせたい
亀レスだけど良い記事だ
>ハノーファーに移籍したのなら、ハノーファーがベストだと思ってやるべきだった。
僕は移籍する時、「ハノーファーより良いクラブに行く」、「ここだったら試合に出られるだろう」という意識で行きました。
でも、そこが大きな間違いだったと思います。
移籍が間違いだったのではなくて、自分の考えが間違いだった。
これから海外に移籍する選手にはぜひ聞かせたい
622: U-名無しさん 2018/05/16(水) 12:14:28.71 ID:2o0dapX8M.net
鳥取

626: U-名無しさん 2018/05/16(水) 12:17:55.50 ID:sik5FPf10.net
>>622
昭和が似合うな
昭和が似合うな
748: U-名無しさん 2018/05/16(水) 13:37:08.29 ID:zADDW6qZ0.net
ゴリのインタビューは知性を感じるよな
755: U-名無しさん 2018/05/16(水) 13:50:11.68 ID:ADbxB1Ae0.net
>>748
親が医者で本人も進学校に行ってたんだよな
途中で通信制高校に転校したけど
親が医者で本人も進学校に行ってたんだよな
途中で通信制高校に転校したけど
750: U-名無しさん 2018/05/16(水) 13:41:42.10 ID:Qr6gYwsFa.net
ゴリはチームに恵まれたからな
ドイツ語覚えるのに2年以上掛かったけどその間はチームがわざわざ戦術指南用映像とか作ってくれてたらしいし
違うチームだったらもう日本に帰国済みでもおかしくない
ドイツ語覚えるのに2年以上掛かったけどその間はチームがわざわざ戦術指南用映像とか作ってくれてたらしいし
違うチームだったらもう日本に帰国済みでもおかしくない
783: U-名無しさん 2018/05/16(水) 14:07:54.50 ID:ZmwA/hy2d.net
確かにいい記事だな
海外行くやつに教科書としてるの?渡したい
海外行くやつに教科書としてるの?渡したい
859: U-名無しさん 2018/05/16(水) 14:50:49.92 ID:s90IRfgy0.net
酒井ゴリは降格時に来たオファーは名門揃いだったし
コイツを評価してた奴らは見る目あったな
チームに清武居たし見てる人割りと居たのかな
コイツを評価してた奴らは見る目あったな
チームに清武居たし見てる人割りと居たのかな
Olympique Marseille 酒井宏樹 part41
http://ikura.2ch.sc/test/read.cgi/football/1511782521/
http://ikura.2ch.sc/test/read.cgi/football/1511782521/
734: U-名無しさん 2018/05/16(水) 10:55:17.67 ID:U0VE9pZi0.net
yahoo配信サッカーキング酒井最新インタビュー中々読みごたえがある
酒井は良い意味でOMに溶け込んでいるようだよ
酒井は良い意味でOMに溶け込んでいるようだよ
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